映画「バトルロワイヤル」 思わず笑える殺戮劇
監督・深作欣二
脚本・深作健太
原作・高見広春
音楽・天野正道
公開・2000年 日本
ストーリー・経済政策に失敗した日本。失業者数は1000万人を越え、大人を信用できなくなった子供たちは非行や暴力に明け暮れ、不登校者や殉職する教師が増加の一途を辿る。
事態を恐れた政府は「新世紀教育改革法」通称BR法を可決し、これより全国の中学3年生の中からランダムに選出された1クラスが最後の一人になるまで殺し合いを強要されることになった。
今年の恐怖支配の対象となったのは岩城学園3年B組の生徒。彼らは修学旅行に行くと思い込んでいたが、バスのなかで目覚めるとそこは殺し合いの舞台である無人島だった。
個人評価・2.2/5.0
今回紹介するのは、映画バトルロワイヤル。
前回紹介したガメラに引き続き、普段ならまず見ることのないタイプの映画をチョイスしてみました。
こういう「設定バカやってらぁ」系映画って、「リアル鬼ごっこ」しかり、内容の荒唐無稽さに反してヒットを飛ばすのがなんか納得できないんですよね。
だって、いくらこんな世の中になったとしてもこんな意味わからない法律出来るわけがないじゃないですか。
そういうことを考えずに見るのが苦手なので、中々この手の映画を手に取れないのです。
実はこのバトルロワイヤル、はっきり言ってそれなりに面白いです。興味本意で見たら、後悔はしないけど満足って訳でもないという微妙なバランスで成り立っている映画。
2度は多分見ないです。
あと主演が藤原竜也じゃなかったら見ないです。
そんな感じの映画です!
~バトルロワイヤルの楽しみかた講座~
この講座は俺と同じ様に手放しに「馬鹿やってらぁ」系映画を楽しめない方への、優しいバトルロワイヤル入門講座です。
そもそもバトルロワイヤル大好き!という方には無益です。
それと人が死ぬのや血が苦手な人は、まず今作は見ないでください。
楽しみかた① 豪華な出演者陣
主演の藤原竜也を始め、なんの予備知識をいれずに見始めると、「あれ、こいつこんなとこにいたの!?」という発見がちょくちょく待ち受けています。
↑この生足で野山を駆けずり回ってくれる柴咲コウ。ありがとう
↑登場シーン短いのに設定盛り込んだせいで謎キャラになってしまった栗山千明
そして頭脳派男子リーダーには塚本高史。ゲームを取り仕切っている軍側のネットワークをハッキングしたりと、粋なことしてくれる個人的にホットなキャラだったのですが、死に様には爆笑してしまいました。
↑最期は自分で努力して作った爆弾で瞬死します
ここで究極のネタバレをさらりと書きますが、
最終的には秋也と典子以外はもちろん全員死ぬので
彼・彼女らがどんな最期を迎えるのかもワクワクポイントの一つと言えますね。
そして忘れられない名優が、やはりこの男。ビートたけしです。
たけし自身がなに考えてるのかわからないので、こういうわけのわからない役がよく似合いますね。
キタノという実名まんまの教師役なのですが、声の妙な明るさと噛み合わない無表情さが、怖さを煽り立ててきます。
↑この調子で生徒にナイフとかぶん投げます。「ごめんな、俺が殺しちゃ反則だよな」という一言とかグッときますね
楽しみかた② 退場のしかた
まぁ当然のごとく生徒はあれよあれよと死んでいきますが、やっぱりこれだけクラスメイトがいると色んな死にかたが出てきます。
これがフラグばりばりのもあれば、お吸い物レベルであっさり退場するやつもいるので、
↑あっさり度合い参考資料
「よっしゃ、やっぱ死んだー!」
とか
「えぇ~・・・ここで死ぬの?」
とか
声を出して画面を指差しながら見るのがおすすめです。
楽しみかた③ お笑い要素
でもグロいのは好きじゃない・・・という方々。
安心してください、そこまでグロくないですよ!
何にせよ、見ているうちに血に慣れてくるというか、むしろ滑稽なシーンも多くて結構笑わせてくれます。
俺が好きなのは、一部の登場人物が退場する際に彼らが遺す今際の一言(ポエム)ですかね。
一番光っていたのは栗山千明の最期のセリフ、「神様、もう一言だけいいですか?」ですね。
まだそんなロマンチックな遺言吐く体力残ってたんだ!と感激します。
やはり今作において役者の一番の華となるシーンは「死に場」なんですよね。ほとんど死ぬためだけに生まれてきたキャラとかもいるくらいです。
全生徒をオーディションで選んでいるだけあるというか、死に場での役者達の執念とも言える熱演は真に迫るものがありました。撃たれても撃たれても立ち上がる。たまには、まだ生きてんのかよ!ってやつもいますが、それもまた執念。
柴咲コウの泥臭い死に様の美しさは際立っていましたね。
最後にポエムを一つ。
「私ただ、奪う側に回りたかっただけよ」
柴咲コウからは以上です。
↑今回紹介した映画はこちら
映画「ガメラ 大怪獣空中決戦」ガメラすげーいいやつじゃん
脚本・伊藤和典
音楽・大谷幸
公開・1995年 日本
ストーリー・核燃料を運んでいた輸送艦が航海中突如謎の岩礁に乗り上げる。そこは洋上のど真ん中で、岩礁などあるはずがない場所であった。
その後より凶暴化していく怪鳥・ギャオスとガメラの宿命つけられた熾烈な戦いが展開される。
個人評価・1.9/5.0
そんなときだからこそ、あえて当て付けのようにガメラを見てみました。
怪獣映画と言えば2体の怪獣が大乱闘すればめでたしかと思いきやこのガメラは一味違います。
第一に、怪獣の出生が完全に人工物であること。
なんで古代文明の人ギャオス作っちゃったの・・・。
人を主食にし、メス個体のみで受精を必要とせずとも繁殖していくまさに害悪の塊のようなギャオスが何故産み出されたのかは触れられません。
怪獣動物園でも作っていたのでしょうか。
真面目な話をすると、多分ギャオスは現代で言う核兵器のような、人類の手には余る超兵器へのアンチテーゼなんだと思います。多分。
↑折れた東京タワーで休憩するギャオス
真面目な話をすると、ガメラは日本の神々信仰を象徴づけてるんだと思います。少女の肉体は神の依り代となり、その魂が憑依するみたいな。多分違います。深そうな考察をしてみたかっただけです。
↑ガメラとシンクロするというとばっちりを受ける少女(右から2番目)
さらに第三に、怪獣バトルだけでは飽きたらず、人間模様も描こうとしていること。
これはほとんど頭に入ってきませんでした。まず主人公とヒロインの名前が見終わった直後から既に思い出せません。
ガメラとギャオスが町のど真ん中で戦っている最中に、それを安全そうな指令本部から眺めつつ、「いつか、怪獣のいない東京を案内するよ」「・・・ありがとう(照)」という茶番がありますが、この件のどうでもいい感も全然隠しきれてません。
もっとピンチに陥れよ!!
思わず理不尽なツッコミもいれたくもなります。
片方が死にそうになったりあわよくば死んだりしたらもっとこの二人の関係に引き込まれそうなものですが、終止余裕ぶっこいてるんだものこの二人。
やっぱりガメラが無条件で味方についてくれてる安心感がでかすぎるんですかね。とにかく危なげがないんです。
途中自衛隊に敵だと勘違いされて、なぜかギャオスよりも重点的にミサイル(推定20億円相当分)をぶちこまれても、黙って人類のために立ち上がってくれます。
なんていいやつなんだ、ガメラ!
借りた金を返しきってないのにまた貸してもらって、「ごめん!今度絶対返すから!」と言ったら「お前は出世払いでいいよ」と言ってくれる友達ぐらい優しいよ!
そしてそんな友達絶対いないよ!
普通にガメラに同情しました。
あとは人が死ぬシーンももっと感情移入させて欲しかったですかね。
以前見たゴジラシリーズのどれかで、ゴジラが病院の横を歩いていくシーンがありました。病室で足を怪我して歩けない患者が、真横をのしのしとゴジラが通りすぎていくのを息を殺して見つめています。この一瞬の緊張と恐怖が怖いほど伝わってくるんですね。
ゴジラが無事病院を通過して患者が胸を撫で下ろした瞬間、尻尾のしなりが病院に直撃し、建物は患者もろとも崩れ落ちます。
子ども心にこのシーンは ええぇぇ!?と度肝を抜かれ、その後何回か夢で同じ目に合いました。(マジで)
こんな短いカットで死者に感情移入させる技も凄いですが、ガメラにももう少しこんな要素があってもよかったかもしれません。
なんか運命すら感じました。結局金子さんすごいや!
実際に起きたら謹慎まっしぐらの出来事も、怪獣映画ではいっそのこと全部やってのけて欲しいですよね。
「破壊」という普段やってはいけない行為を、怪獣が嬉々としてこなしてくれるのが気持ちいいんです。男はいくつになっても、そういうところがあるんじゃないでしょうか。
一つ言えるのは、金子さんすごいや!
↑今回紹介した映画。ちなみに2部3部もあります。
ではまた!
渡嘉敷島バックパッカーズ! 最終日
初日・2日目・3日目の様子はこちらでチェック!
4月7日 最終日
遂に渡嘉敷島バックパックの二人旅も最終日を迎えます。
今日すべきはフェリー出発の午後4時までに北部の山を攻略し、港に戻ること。それさえ達成できれば無事にこの島から脱出できるわけです。
朝は自販機で購入したファンタグレープを二人でちびちびと分けて出発。
というのも今日はご飯に関してはある思惑があったため、お金を節約していたからです。
見えるでしょうか。この山奥に、「レストランちゅらうみ」なる魅惑の施設がぽつねんとあることを。
我々は考えました。
ーー名前の響きからして、この施設は高台から紺碧の海を眺めつつ郷土料理を楽しめるユートピアであることは疑いようもない!
と。
そこで我々はかねてより最終日のお昼ごはんはここで食べようと意気込んでいたのですが、そのことを考慮すると我々の残金は一刻の猶予もないのでした。
●予期せぬ救い
さて、渡嘉志久地域を抜けるには、早々に見るだけで悲しくなるような上り坂にぶちあたります。
しかし今日は登山日。そんなことは元より覚悟の上でした。
上り坂に今まさに一歩足を踏み出そうとした、その時。
「兄ちゃん達、どこいくの」
突然背後から声をかけられました。声の主はバンに乗った恰幅のいいおじさん。
「北の山の方へ」
とアンデルセン童話あたりに出てくる旅人みたいな返事をしたら、「途中まで乗ってきな」とのこと。
救いの神が顕現なされた・・・!!!
朝の7時から車という文明の利器に搭乗できるとは思いませんでした。
おじさんは渡嘉敷港に釣りに行くようで、かなりワープすることができました。
●いざ山登り
ここからいよいよ山登りが始まりました。
天気は快晴、足取りは重いですが、ずんずんと登っていきます。
それも全てはレストランのため。待ち受ける昼ごはんのことを考えれば嫌が応にも足が進みます。
その時、突然我々の前を鉄門が阻みました。
地図に乗っていない施設が不意に現れたのです。
鉄門はハブが敷地内に侵入するのを防ぐ目的で設置しているらしく、手動で開けることができました。
中には
このような整備されまくった展望台が。
どうもこの施設、「国立沖縄青少年の家」らしいのです。それ自体は少年少女達の研修施設ということで何ら問題ないのですが、我々が引っ掛かったのはその場所です。
1枚目の写真を見るとわかるのですが、沖縄青少年の家の位置は、地図上ではレストランちゅらうみの先にあることになっているんですね。
・・・あれ?レストランちゅらうみはどこにあったの?
我々は現在地をロストしてしまいました。
●レストランの真相
それから伊能忠敬のごとく周辺を歩き回り明らかになったことは、どうやら青少年の家の敷地面積が異様に広かったということでした。
↑青少年の家の正しい敷地面積(バックパッカーズ調べ)
そして浮き彫りになったもう1つの事実は、レストランちゅらうみは青少年の家に内包された食堂だということ。
急に雲行きが怪しくなってきました。
俺 「これってもしかして、施設利用者しか食べれないんじゃ・・・」
T君「青少年だったら食べれるんだよ、きっと・・・」
俺 「そうだよね。溢れる青少年っぷりと言ったら俺らの右に出る者はいないもんな」
ダメでした。
やはり国立機関なだけあって、利用者以外は原則飯にはありつけないようです。
しかし!
憔悴した我々の様子を見た職員の方が、「このまま見過ごすのは哀れすぎる」と働きかけてくれた結果・・・
なんと特例でバイキングにありつくことができました。
職員の方イエスキリストか!
骨身にしみて美味しかったです。
ちなみに青少年の家にはこんな場所もありますので、旅行に来られる方はご参考に。
↑自決跡。太平洋戦争時、まさにこの場所で何百人もの方が尊い命を自ら絶ちました。なんか映ってたりとかするとへこむので、あんまりしっかり見ないでください。
↑山奥のダム。この場所は発見難易度が異常に高いです。いい場所ですが、俺は2度と行きません。
●島一周とボーナスステージ
腹も満たせた我々は、その後まもなく島一周のミッションを完遂することとなります。
↑記念すべきゴールの瞬間
3日ぶりに渡嘉敷港に戻って来たのです。
ここで我々は目を疑う光景を目の当たりにしました。
初日は海の向こうに悠然と横たわっていた城島が・・・
陸続きになっている!!
↑before
まさかのボーナスステージが用意されてました。
これぞまさに潮時。城島も攻略します。
↑見ようによっては隕石が平地に突き刺さってるようにも見えます。
↑上陸。古代遺跡みたい。
↑サンゴも海水から出ています。
●地図完成
こうして我々の渡嘉敷島大冒険は幕を閉じました。
完成した地図がこちらです。
どこにも売られていない唯一無二の地図。やっぱり、お金には変えられない価値がありますね!
3万円なら売ります。
ではまた!
渡嘉敷島バックパッカーズ! 3日目
初日と2日目の様子はこちらの記事をチェック!
4月6日 3日目
●阿波連ビーチ
気象時刻6時。
海辺で眠りにつき海辺で目覚める。
気分はほとんど海の男、もとい海賊でした。
そしてこの日を狙いすましていたかのように、昨日までほとんど拝めなかった青空が広がっています。
さぁ、今ここに舞台は整った。
海へ行こう!!
やっべぇ。
ぶっ飛んだ。
こんなきれいな海ってあるんですね。
遠くから見ると真っ青な海も、近くから見ると透明どころの騒ぎじゃなかったです。
透明過ぎて何もないようにさえ見えます。
え、これどっから海なの?まだ砂浜?まだ?
<ばちゃっ
海だった~~~!!
みたいな。
んなわけあるか。
さすがに盛りました。でも本当にミネラルウォーターばりの清らかさです。
泳ぎました。
さすがに水はシーズンと比べたらかなり冷たいです。どうやらその影響で魚の姿もほとんど見えません。(ナマコはいました)
海というか、プールでした。最高のプール。
●渡嘉志久へ
温度的にそう長くも入水できないので、適度に日向ぼっこをしてから、次の中継地点となる渡嘉志久集落へ向かおうと歩き始めます。
本日の最終目的地は、北部の山の中。
もう一度いいます。北部の山の中。
↑ここ
何があるか全くわからない、いや多分なんにもないんですけど、ここで最後に一泊したろうというわけです。
今までが恵まれ過ぎてたので、今日くらい地獄に飛び込む覚悟でいたわけです。
渡嘉志久へは山を一つ越えていかなければなりません。
途中森林公園という面白げなスポットを目にするも、山道の脇から更に山の上に向かう道の先にあるようだったので、二人で
馬鹿かよ!
の一言でその存在を片付けました。無理です。歩行者のこと考えてなさすぎです。
血反吐を吐く思いで前進すること2時間あまり。
あれ??
ここはどこ?
・・・天国と書いてヘヴン?
実は知らなかったんですけど、ここ渡嘉志久ビーチは阿波連ビーチより隠れ家的で美しいビーチだったんです。
ここで1つの議題が我々の間で持ち上がりました。
ーー果して我々は本当に北部の山で一泊すべきか?
こんなきれいな場所をスルーしてまで、我々は山登りをしなければならないのだろうか。こんなおあつらえ向きな展望台を目の前に、なにゆえハブに怯えながら道路の脇でめそめそ眠らなければならないのか。
・・・否!!ここで一泊しよう!
我々のサバイバルへの意思はこうしてもろくも崩れ去りました。
そうと決まれば・・・いざ、泳がん!
↑クリスタルガイザーの広告にご自由にお使いください
サイコーーだぁ!!!
↑持参した地図
最高でした。
●余ってしまった時間
戦略的撤退をした結果、海でしっかり泳いでも尚時間があまりまくります。
そこで脳裏によぎったのが、行きに華麗にスルーした森林公園。
どうやらアスレチックなど、童心に帰れるようなわくわくコンテンツが満載の公園なようなので、胸を踊らせて向かうことに。
鬼のように寂れてました。
実はこのローラー滑り台、風化していて1ミリも回りません。この写真のコンマ3秒後にテンションがだだ下がりします。
↑絶対意味のない所に付いているハンドルをさばくT君
●最後の夜
展望台泊にも愛着すら湧いてきた、島で最後の夜。
気づけばもう殆んど別荘気分で展望台を使っていました。
↑別荘から夕陽を臨む
夕飯はこの集落唯一のホテルの売店で購入した、カップ麺とお菓子とお酒。正直これさえあれば、他にはなにもいりません。
寝袋で眠るのもこれで最後だと思うと、既に感慨深さを覚えます。
普通にバカンスな1日でした。
ーー最終日に続く。
映画「Men in Black」すぐ 隣にいる宇宙人
出演・ウィルスミス、トミーリージョーンズ
監督・バリーソネンフェルド
脚本・エドソロモン
制作総指揮・スティーブンスピルバーグ
音楽・ダニーエルフマン
公開・1997年 アメリカ
ストーリー・ニューヨーク警察のジェームズ(ウィルスミス)が追っていた犯人は、人間離れした身体能力で街を逃走。しかし犯人は遂にビルの屋上に追い詰められ、「ヤツが来る」と言い残して飛び降り自殺をした。
ジェームズが署内で一連の騒動を説明していると、突然ダークスーツに身を包んだ男・K(トミーリージョーンズ)が現れ、犯人は宇宙人だったと告げる。Kは地球に潜伏している1500もの宇宙人を管理・隠匿する機密結社MIBのエージェントだった。半信半疑のジェームズだったが、KにMIBの特性があると言われ、Kの相棒エージェント「J」となる。
しかしその頃、地球には狂暴なエイリアン・バグが襲来していた。
個人評価・2.9/5.0
今回紹介するのは、言わずと知れたハリウッドの名作・メンインブラックです。
俺のなかで、「過去に1度は見たことあるけど内容うろ覚えならまだいいけど実はほとんど覚えてないシリーズ」の一つだったので、ここにきて見直してみました。
俺らの親世代が割りとこぞって絶賛するSF映画というイメージがありますが、どうでしょうか。
冒頭の人間に化けていた宇宙人がKに瞬殺されるシーン。
宇宙人のあまりに雑な化けかたもツッコミ所ですが、森のセットがチープ過ぎるのがまず気になります。どっかのテーマパークのアトラクション内に作られるような森より余程安っぽい作り。97年当時でももう少しリアルに作れたんじゃないんでしょうか。
それに対して妙に生々しい動きを見せるのが、人間の皮を被ったバグ。
このバグというエイリアン、その名の通り本来は虫のような見た目で、人間の中身を吸いとるように食ってしまうんですが、その人間の脱け殻を被って町に出没するんです。
その状態のバグがもう、怖い。
生半可なゾンビより断然イカれた動きかたで、もう誰がどう見ても即通報ものの怪しさなんですけど、なんか人間社会に溶け込んじゃうんですね。
こういうところの造形のこだわり様はさすがハリウッドと言えます。
ゴキブリとか全然大丈夫な俺なんですけど、こいつには狂気を感じましたね。
↑こいつに喰われるって、死因としては最悪です
最終的にはKとJによって、こいつは光線銃みたいなので吹き飛ばされ、液状になります。
そのドロドロも汚ねぇ・・・。
何でできてるんですかね、あれ。ウィルスミスとトミーリージョーンズは頭から大量に浴びてましたけどね。
俺的にはまだ練乳とかの方が浴びたいです。何の比較にもならないですけど。
あとはそもそもバグが地球に来た理由として、「ギャラクシー」というペンダントみたいなアイテムを奪いに来た、というのがあるんですけども、そのギャラクシーが一体何だかいまいちわからないんです。
名前的にも宇宙の秘密を秘めた重要アイテムであることは確かなんですが、見た目的に「きれいだなぁ」くらいの感想しかわかないんですね。
だからギャラクシーをバグが奪っても、「なんかやばそうなことが起こってる気がするけど、まあなんとかなるっしょ!」程度のゆる~い危機感しか覚えられないという残念さがありました。
SFコメディ映画ということで、小ネタが随所に挟まっているらしい本作ですが、パンピーの日本人にはわかりにくいネタなのも難点です。
というのもその小ネタのソースが、アメリカのエイリアンにまつわる都市伝説らしいんですね。そもそもメンインブラックという存在自体がその都市伝説にまつわっているということで、そこはこだわってるみたいです。
↑都市伝説上のイメージ
そりゃアメリカ人は楽しいわ!
勝手に羨ましくなりました。
ではまた!
渡嘉敷島バックパッカーズ! 2日目
1日目の様子はこちらの記事でチェック!
4月5日 2日目
土管の中で目覚めた2日目。
今日は島の南部域をぐるりと回って、目指すは西海岸にある第2の都・阿波連地域。
早速の急勾配に、曇り空でも汗がにじみます。渡嘉敷島は村と村の間の道が全て山道なので、距離的には大したことなくても歩きだと一苦労。
ちなみにこの日の俺のファッションは「龍が如く」シリーズの真島吾朗を彷彿とさせるスタイルでした。
↑参考画像
ただひたすらに気味が悪い。
風通しは抜群なんですが、もし警察に見られたらどんなにおっちょこちょいなおまわりさんでも、とりあえず確実に職質されます。
町中でのこのスタイルは、全力でおすすめしません。
さて、ほとんど雲の中を歩くこと3時間あまり。この山道コースが尋常じゃなく長いんです。
途中イノシシ捕獲用の罠もありました。中に入ってみようかとも思いましたが、冗談抜きで死んじゃいそうな厳つさだったので踏みとどまりました。
●阿波連崎
昼過ぎに島の南端部に到達。
展望デッキのある後嶽原(くしたけばる)でりんごをむしゃむしゃ食べました。
↑参考画像
この付近は阿波連崎という岬になるんですが、ここのスケールのでかさが半端じゃないです。
↑相棒のT君も思わず「ひゃっほう!」とマンガでしか見たことのないテンションの上がり方を見せる
そこには日本とは思えないような壮大な断崖絶壁が広がっていました。崖のへりまで自由に行けるので、下を覗くとそのあまりの高さに縮み上がります。
T君「ここ絶対英一郎来てるでしょ」
興奮のあまり火サスの帝王を、まるでクラスメイトかなにかの様に気軽に呼び始めるT君。
↑ロードオブザリングみたいな世界観
本当に大迫力なので、渡嘉敷島に来たらここには是非足を運んでみて下さいね。
●そして阿波連ビーチへ
岬からまた道を戻り西海岸を少し歩くと、遂に本日の目的地、阿波連ビーチ。
徐々に雲も晴れてきて、世界でも屈指の透明度を誇るという海がそのベールを脱ぎ始めます。
・・・なんだこれ。
青すぎでしょ。
T君「いや、え?なにこれ、海?こんなに青いの?」
俺 「最早逆に汚いって可能性すらあるよね。薬品とか入ってね?」
T君「もう青い越えてあゔぉいだわ」
『青い』の最上級は『あゔぉい』だそうです。
発音が無駄に難しい。
T君「『海が青すぎるんですけど』って警察に通報しよう」
あまりに綺麗な海を前に、完全に混乱してしまった一行。
阿波連には新垣商店というお店があり、これが唯一の商店でした。
2人で1本ずつ食べたパピコがうますぎる。
この日の宿は阿波連ビーチが目の前に見下ろせる展望台に決まりました。
こちらも屋根付きの超優良物件。なにより眼前に広がるオーシャンパノラマビューが贅沢すぎます。こんなプレミアムな眺めの場所に泊まっていいものかと若干焦りを覚えました。
●夕飯
そしてこの展望台、階段の下から奥の林を抜けると、秘密のビーチに抜けれるのです。
絶対に誰も来ないであろうこのビーチで、我々は木を組んで焚き火をすることにしました。
※安全には充分考慮しています。
その焚き火に商店で買ってきた鯖の切り身をくべて、焼いちゃいます。
奮発して買った南国チューハイで乾杯。
そして、いい塩梅に焼き目がついた鯖をがぶり。
あぁ、こんなのだめだわ・・・。
犯罪級に旨かったです。今まで人生で食べたどんな魚よりおいしい気がしました。
日が沈んでいくのを眺めながらチューハイをごくり。
魚にかじりつきながら、さざ波の寄せては返す音に耳を傾ける。
はぜる焚き火が辺りを仄かに照らし出す。
これです。こんなことがしたかったんです。
日が完全に沈むと辺りは急激に闇に包まれてしまうので、日没前にいそいそと後始末をして展望台に戻りました。
阿波連はビーチが有名なので、公衆トイレや水道設備も充実。水道水でシャワーもしっかり浴びて、10時には床に入りました。
日が沈むと何もできなくなるので、眠るしかないんです。これぞ原始生活。
ーー3日目に続く。
渡嘉敷島バックパッカーズ! 1日目
どうも、くぼただいちです。
最近このコラム用のTwitterアカウントを設けたので、よかったらフォローしてみて下さいね。特に何も起きませんが、今ならもれなく一桁目のフォロワーになれます。
いやはや、そんなどうでもいいことは置いといて、大変なのは地震ですよね。
熊本を始め九州地方では今も余震が続いているということで、避難所や外で毛布をかぶって寝泊まりしている方も多いと聞きます。
被災している方々は辛い日々を過ごしているのではないでしょうか。
大学でも募金が始まっています。わずかな募金しかできませんでしたが、このお金で誰かが一人でも温かい飲み物でも飲んで落ち着けたらと思います。
今回の記事は、春休みの最後に大学の友人T君(熊本出身)と二人で渡嘉敷島に3泊4日の旅行に行った話です。
こんな話で忍びないです、ほんと。
頑張れ熊本!!頑張れ九州!!
1日目 4月4日
那覇にある泊港からフェリーでおよそ一時間、往復3600円程で行ける、南海の楽園アイランドです。
普通に旅行すれば民宿やホテルも島内にあるので、何一つ不自由ない生活が送れます。
でも今回我々はアブノーマルな旅行スタイルで臨んだので、全て行き当たりばったりでした。
●プラン
まず最初に今回の旅のプランを説明したいと思います。
①所持金はフェリー往復代込みで、一人7000円ぽっきり
②白地図を印刷して持ち込み、歩いた道及び特筆すべきポイントを全て記入する
③移動は徒歩。可能な限りあらゆる道を踏破することを目標とする
④夜は寝袋で眠る。就寝場所は現地で捜索する
こんな感じです。
良く言うと「バックパッカー」もとい「自由を追い求めるヒッピー」さらには「勇猛果敢な冒険家」とすらいえますが、悪く言うとただ「ホームをレスした人」になってしまう、いわゆる諸刃の剣スタイルですね。
なお、今回は自分達でオリジナルの渡嘉敷島地図を作成するのが大きな目標なので、事前の下調べを一切せずに、観光場所の情報をなんにも知らないまま乗り込みました。
前日は怖すぎて眠れませんでした。
●いざ上陸
やってきました、渡嘉敷島!
早速不穏な曇り空。家無き子の我々はおののきを隠せません。
初日は一先ず、港町の渡嘉敷地域を練り歩くことにした一行。既に今宵の寝床を視察しつつ、渡嘉敷がどんなところなのか、ぐるぐると回って確かめます。
↑長閑な田園風景が広がります。沖縄じゃないみたい
来て最初に思ったのは、
イモリ多っ!
ということです。もう多すぎ。どこにでもいます。かっこ良く言うとユビキタス的にいます。
渡嘉敷地域には商店も二つあり、生活に困りそうな感じは全然しません。
↑展望台から渡嘉敷地域を臨む
↑古びた橋。味が出まくってます
あとはいい寝床さえあれば・・・と切実な願望を抱きながら歩いているとーー。
ん?
あれは一体!?
・・・土管だ!!
なんかおあつらえ向きな土管あるじゃん!!
T君「これ・・・泊まれない!?」
俺 「なにこれ、こんなのカプセルホテルじゃんもう」
T君「何個もあるし、今日個室で寝れるじゃん」
俺 「じゃあ俺201号室で」
今夜の宿が決まりました。状況変われば土管が個室ホテルに早変わりするんですね。
さらに付近を捜索すると、水が結構しっかり涌き出ている崖を発見。
俺 「シャワーもあるじゃん!!」
至れり尽くせりでした。
※有事の際以外はくれぐれも土管泊はしないようお願い致します。
ということで1日目は村を完全網羅して、充実の後に個室で眠りにつくことに。
ちなみに夕飯はパンとハムと缶詰めとキュウリ一本。ジブリ感がそこはかとなく漂うメニューでした。
ーー2日目に続く