青色コラム

著者紹介:1995年生まれ。大阪生まれ、東京育ち。現在沖縄にて大学生として活動中。

なぜ青色か、それは青い空の無限の広がりと、己が青さを意味しているのである――。 嘘です。ただ青が好きなだけです。2秒で考えました。 非公認コラムニスト・くぼただいちが日々の出来事や活動、映画などの鑑賞批評もどき等を綴ります。

映画「バトルロワイヤル」 思わず笑える殺戮劇


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監督・深作欣二
 
脚本・深作健太
 
原作・高見広春
 
音楽・天野正道
 
公開・2000年 日本
 
ストーリー・経済政策に失敗した日本。失業者数は1000万人を越え、大人を信用できなくなった子供たちは非行や暴力に明け暮れ、不登校者や殉職する教師が増加の一途を辿る。
事態を恐れた政府は「新世紀教育改革法」通称BR法を可決し、これより全国の中学3年生の中からランダムに選出された1クラスが最後の一人になるまで殺し合いを強要されることになった。
今年の恐怖支配の対象となったのは岩城学園3年B組の生徒。彼らは修学旅行に行くと思い込んでいたが、バスのなかで目覚めるとそこは殺し合いの舞台である無人島だった。
秋也(藤原竜也)と典子(前田亜季)は戸惑いながらも、生き残りをかけたサバイバルに嫌が応にも巻き込まれていく。
 
 
 
 
 
個人評価・2.2/5.0
 
 
今回紹介するのは、映画バトルロワイヤル
前回紹介したガメラに引き続き、普段ならまず見ることのないタイプの映画をチョイスしてみました。
 
こういう「設定バカやってらぁ」系映画って、「リアル鬼ごっこ」しかり、内容の荒唐無稽さに反してヒットを飛ばすのがなんか納得できないんですよね。
だって、いくらこんな世の中になったとしてもこんな意味わからない法律出来るわけがないじゃないですか。
そういうことを考えずに見るのが苦手なので、中々この手の映画を手に取れないのです。
 
 
実はこのバトルロワイヤル、はっきり言ってそれなりに面白いです。興味本意で見たら、後悔はしないけど満足って訳でもないという微妙なバランスで成り立っている映画。
2度は多分見ないです。
あと主演が藤原竜也じゃなかったら見ないです。
そんな感じの映画です!
 
 
~バトルロワイヤルの楽しみかた講座~
 
この講座は俺と同じ様に手放しに「馬鹿やってらぁ」系映画を楽しめない方への、優しいバトルロワイヤル入門講座です。
そもそもバトルロワイヤル大好き!という方には無益です。
それと人が死ぬのや血が苦手な人は、まず今作は見ないでください。
 
楽しみかた① 豪華な出演者陣
 
主演の藤原竜也を始め、なんの予備知識をいれずに見始めると、「あれ、こいつこんなとこにいたの!?」という発見がちょくちょく待ち受けています。
 
女キラーと化す美少女は柴咲コウ、最期までキャラの方向性が掴めなかった乙女は栗山千明と、女性陣の活躍も目立ちます。
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↑この生足で野山を駆けずり回ってくれる柴咲コウ。ありがとう

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↑登場シーン短いのに設定盛り込んだせいで謎キャラになってしまった栗山千明
 
そして頭脳派男子リーダーには塚本高史。ゲームを取り仕切っている軍側のネットワークをハッキングしたりと、粋なことしてくれる個人的にホットなキャラだったのですが、死に様には爆笑してしまいました。
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↑最期は自分で努力して作った爆弾で瞬死します
 
ここで究極のネタバレをさらりと書きますが、
最終的には秋也と典子以外はもちろん全員死ぬので
彼・彼女らがどんな最期を迎えるのかもワクワクポイントの一つと言えますね。
 
そして忘れられない名優が、やはりこの男。ビートたけしです。
たけし自身がなに考えてるのかわからないので、こういうわけのわからない役がよく似合いますね。
キタノという実名まんまの教師役なのですが、声の妙な明るさと噛み合わない無表情さが、怖さを煽り立ててきます。
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↑この調子で生徒にナイフとかぶん投げます。「ごめんな、俺が殺しちゃ反則だよな」という一言とかグッときますね
 
 
楽しみかた② 退場のしかた
 
まぁ当然のごとく生徒はあれよあれよと死んでいきますが、やっぱりこれだけクラスメイトがいると色んな死にかたが出てきます。
これがフラグばりばりのもあれば、お吸い物レベルであっさり退場するやつもいるので、

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↑あっさり度合い参考資料
 
「よっしゃ、やっぱ死んだー!」
とか
「えぇ~・・・ここで死ぬの?」
とか
声を出して画面を指差しながら見るのがおすすめです。
 
 
楽しみかた③ お笑い要素
 
でもグロいのは好きじゃない・・・という方々。
安心してください、そこまでグロくないですよ!
何にせよ、見ているうちに血に慣れてくるというか、むしろ滑稽なシーンも多くて結構笑わせてくれます。
 
俺が好きなのは、一部の登場人物が退場する際に彼らが遺す今際の一言(ポエム)ですかね。
一番光っていたのは栗山千明の最期のセリフ、「神様、もう一言だけいいですか?」ですね。
まだそんなロマンチックな遺言吐く体力残ってたんだ!と感激します。
 
 
 
 
やはり今作において役者の一番の華となるシーンは「死に場」なんですよね。ほとんど死ぬためだけに生まれてきたキャラとかもいるくらいです。
全生徒をオーディションで選んでいるだけあるというか、死に場での役者達の執念とも言える熱演は真に迫るものがありました。撃たれても撃たれても立ち上がる。たまには、まだ生きてんのかよ!ってやつもいますが、それもまた執念。
柴咲コウの泥臭い死に様の美しさは際立っていましたね。
 
 
最後にポエムを一つ。
 
「私ただ、奪う側に回りたかっただけよ」
 
柴咲コウからは以上です。
 
 

 

 

 

 

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↑今回紹介した映画はこちら

 

 

 

バトル・ロワイアル 上  幻冬舎文庫 た 18-1

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↑原作はこちら
 
 
 
ではまた!